宇宙は何でできているのか
これは人類だけではなく、たぬきちにとっても興味深い問いである。
たぬきちは「量子力学」や「統計力学」といった「現代物理学」を
それなりに学んでいたからなおさらだ。
この問いに対する現在の答えを示しているのが本書、「宇宙は何でできているのか 素粒子物理学で解く宇宙の謎」である。
本書の結論から述べれば、宇宙の一部は
「17種類のクォーク」が「標準理論」に従うことによってできている。
といえる。
このうち本書が書かれた時点では存在が確定していなかった
各粒子に重力を与えるとされる
「ヒッグス粒子」
の存在が確定したというニュースが先週末(2013年10月4日)に入った。
それにより物理学の「標準理論」が完成したことになる。
後は「暗黒エネルギー」といったものの正体を掴んでいくこととなる。
ところで、いつも通りたぬきちの勝手な推測であるが、
スケールをどんどん小さくしていき、素粒子以下のさらにプランク定数以下の世界は
また、宇宙のような世界になっていて、
スケールをどんどん大きくしていき、宇宙以上のさらに光速で到達できない領域の先までいくと、そこは素粒子のような世界で、また人間スケールの世界があり、さらなる宇宙のような世界につながっている。
たぬきちは、そんな夢想を思い描いてしまった。
また、この世が11次元とかそれ以上に本来なっていると考えると、その先も終わりがないように思える。
そう思うと、現在認識できる世界は本当にちっぽけなもので、その中の短い時間を生きる人間として行うことは、
自分と自分の身の回りと将来世代がただ幸せに生きていくことで、
そのために、「自然の美しさ」を感じ、残していくことが重要であるように思ったのだ。
そんな哲学というか、考えに至ったたぬきちであった。
とにかく、物理学の「本質」の部分だけを優しく書いてあるので、文系の人でも読めるし、物理学を専門とする人でも、頭の体操にうってつけの本ではないだろうか。
なにより、大きなスケールで物事考えるきっかけになると思うのでオススメしたい。
宇宙のほらあなより愛をこめて
たぬきち
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