サイバーエージェント創業者、藤田晋さんの著書「起業家」を読んでみた。
率直な感想としては起業家というより経営者だと思う。
内容としては、会社を大きくすることを目的として、経営を続けてきた内情が書かれている。 したがって、「経営者」という題名の方が中身には合っているように感じた。
一つ残念であるのは、社会貢献という意識がみじんもなかったこと。 もう少し社会貢献についての考えもあったら印象が違ったかもしれない。
メディア事業を目指したのも、利益率の高いビジネスだからという理由だけのように感じられた。
うまくいったのは、会社を作るタイミングが全てであるような印象を持った。 それは、資金を得られるタイミングであったこと、ネットの立ち上がりであったこと。
正直、個人的にはあまり尊敬できるタイプではないが、 ひたすら利益を追求し、目立とうとする姿勢、 そして、情熱と困難に屈しない姿勢は尊敬に値する。
若干、批判的な書評となってしまったが、起業家もしくは経営者を目指すにあたって 一読の価値はある本であることは確かなので、参考されたい。